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2019年7月20日、15時から行われた雨上がり決死隊 宮迫博之さんとロンドンブーツ1号2号 田村亮さんの「闇営業問題」の謝罪会見。
謝罪会見の中で、宮迫さん、亮さんの口から語られた、吉本興業の会社の体質、吉本興業 岡本社長の言葉があまりにも強烈すぎて、会見をみていて気持ちが悪くなるほどでした。
会見の中で出てきた言葉で、これは一般企業でもあるんじゃないかな、と思うようなブラック企業特有の特徴的な内容がいくつもあったので、その辺りをまとめてみました。
吉本興業の行動から見る、ブラック企業の特徴的行動
1.発生した問題を隠そうとする隠蔽体質
闇営業(チョク営業)でお金をもらっていたという事実を吉本興業に伝えたところ、
「静観でいきましょう」と言われた。
何度か吉本に「大丈夫か、会見を開いていった方が良いのではないか?」と言ったが、
「いえ、会社としては静観です」と言われた。
当たり前の事ですが、問題が起こった時、どの会社でもまず会社の保身を第一に考えます。
だから吉本興業も「会社として静観」というスタンスに立つことを決定したと思うのですが、一般企業であれば、商品の欠陥があった場合などはスピーディに対応をする事を第一とします。
迅速な対応であればあるほど、ダメージを最小限に抑えることができるという危機管理の基本の考え方が欠落していたのかもしれませんね。
芸人さんが問題を起こした際は、事務所と芸人さんが一緒になって謝罪し、今後に向けてどうしたら良いかと話し合って対応する事が大事だったのではないでしょうか。
問題が発生した際、それを隠蔽しようとするのはブラック企業の典型的な特徴です。
2.立場を利用し、精神的、肉体的な苦痛を与える
ロンドンブーツ1号2号 亮さんが真実を伝えて、謝罪会見をしたいと申し出たところ、吉本興業の岡本社長が社員、弁護士を外に出して、
「お前らテープまわしてないやろな」
「亮、ええよ、お前辞めて一人で会見したらええわ」
「やってもええけど、ほんだら、全員連帯責任でクビにするからな」
「俺にはお前ら全員クビにする力があるんや」
これ、ブラック企業のブラック上司が使う典型的なパターンですね。
正しい事を言ったとしても、自分の考えに対抗する人間を徹底的に嫌い、そのような人間を徹底的に排除しようとするのがブラック企業、ブラック上司の特徴です。
まず弁護士を退出させて、録音がされていない事を確認してから、「お前らをクビにする事ができる」という事を言うのは、もう完全に脅迫ですね。
こんな事言われたらもう何も言えなくなってしまいます。
立場を利用して、相手に精神的、肉体的な苦痛を与えるのがブラック企業の常套手段です。
またこの会話の中で「テープまわしてないやろな」と言われていますが、これは「録音してないやろな」という事ですが、それが決定的な証拠となってしまうことを知っているので、ブラック上司は自分の言動を録音される事をめちゃくちゃ嫌がります。
「録音してないやろな」と言われるのが怖いからといって、録音しないなんて絶対しないでください!
これが決定的な証拠となり、後々役立つ場面も出てくる場合もありますので、必ず録音するようにしてください!
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3.要望は先延ばしにされ、永遠に実現されない
それでも2人は謝罪会見をしようとして、宮迫さんが「僕が全責任を負い、引退するんで、引退会見でいいので謝罪をさせてくれ」と岡本社長に嘆願したところ、
「わかった、会見はさせてやる、その代わり期間はこちらで決定する。ただそれがいつになるかわ明言できない」
今すぐに会見をさせてくださいと嘆願しますが、
「それはできない、期限はこっちが決める、こっちの権限だ」
会社のためにもすぐやるべき、と言っても、
「期限はこっちで決める」の一点張り。
従業員が会社にとって不都合な事を言い出した時の典型的なパターンです。
そんな時会社は必ず、「分かった」とか「もうちょっとしたら、考える」とか何だかんだで従業員を押さえつけようとします。
典型的なのが従業員が退職を申し出た際に、「待遇を良くするから残ってくれ」、とか「環境を良くするから残ってくれ」と言われるパターンです。
それで残ったとしても、決して待遇や環境は良くなりません。
だって良くなってたら、辞めてないですもんね。
都合が悪い事はフタをして、先延ばししようとするのもブラック企業の典型的な体質です。
4.事実を無視した一方的な決めつけが多い
反社会的勢力とのつながりがあるような記念撮影写真が掲載され、吉本の「マネジメント契約の解消に至る重大な支障が生じたため、契約解除」となったが、
「トイレに行って出てきた時に「写真をとってくれ」と頼まれて、ただ撮っただけです。お金の授受はありません」
「僕は今の説明は会社にもしています」
ブラック企業は何か問題が発生した時、当事者からの事情をろくに聞きもせずに、当事者以外からの意見だけを聞いて、それを100%信じてしまいます。
その後はもう何を言ってもダメで、どれだけ事情を話そうとしても取り合ってもくれません。
やっかいなのが、それがその場のみの話ではなくて、1回でもそういう事があれば、その後は何があってもその人に対してはそういう評価になってしまう事です。
どれだけ頑張って実績を出しても、何か不正をしてきたんじゃないか?とかいう見方をされてしまいます。
どれだけ企業にとって都合がいいかが大事であって、事実はどうでもいいと思っているのがブラック企業です。
5.急に優しくなったり、優しい言葉をかけてくる
その(吉本側の)弁護士さんが(会見を)止めている理由がまったくわからなくて。その弁護士さんが言うには、我々が弁護士をつけたことは上層部が悲しがってると。ファミリーだというふうに言われました。
ブラック企業は、急に優しい言葉を投げかけてきます。
何年も会社の社長からパワハラを受けてきた僕も「社員は家族みたいなもんだから」とか言われたり、急に優しくされたりとかありました。
その時は「心を入れ替えてくれたんかな~」「本当はいい人なんかな~」と思ったりしましたが、違います!
それはターゲットが逃げ出さないようにコントロールしているだけなのです。
そんな時期が続くと、この会社もまあまあかなと思ったりするのですが、落ち着いた頃にまた執拗なパワハラが始まるのです!
ブラック企業は、時に甘い言葉や物質的なもので従業員をコントロールしようとします。
6.都合が悪くなると、簡単に切り捨てる
謝罪会見をすると言われたが、うやむやにされそうだったので、弁護士をつけた所、話が進展して会見の方向性となっていたが、書面で「僕と亮くん2人の引退会見、もしくは2人との契約解除、どちらかを選んでください」という書面が突然送られてきました。
本社に話をしに行くも、社長は出てこず、弁護士が出てきて、
「会見をするならば今から2時間後、こちらで考えているQ&Aを練習してもらいます」
「会見は会社主導で明日行います」
企業でも不祥事を起こした際に解雇としたり、責任をとらせる場合もありますが、吉本興業の場合は、本当に極端な選択肢を準備し、有無を言わせない。
しかも社長自らではなく、弁護士を通してという所がひどすぎます。
自分の手に負えないと思った場合は、簡単に切り捨てようとしますし、自分は手を汚さないようにします。
それまでの実績はあってないようなもの。
会社は従業員を将棋の駒程度にしか思っていない場合が多いです。
簡単に人を切り捨てようとするブラック企業は、早く辞めた方がよっぽどいいと思います。
これ大丈夫?と思った、吉本興業特有の体質
今回の会見で、「あぁ、程度は違うけどうちの会社でもあったなー」と思った事をまとめてみました。
これだけでも、吉本興業の体質が相当ブラックだったんだなと感じます。
一般企業だと上記のような点があてはまりますが、今回の謝罪会見だと、さらに驚くことや、「それちょっとまずいんじゃない?」と思うような点があったので、気になった点をあげてみました。
ーー知り合いの結婚式のパーティに来てくれないか?ギャラが出ます、と言われた際、
「大丈夫かと。そんな大金払えるとこは」と(亮が)入江くんに聞いたみたいで。その時に入江くんが、「僕がやる吉本の会社を通したイベントに付いてくれているスポンサーなんで、そこは安心です」と。
これは、暗に吉本興業と反社会的勢力のつながりがあるという事を暴露した内容となっていますが、これこそが吉本興業が会見を開かない理由なんじゃないか、とも考えられますね。
記者たちはこの辺りをどうして突っ込まなかったのかな、ともちょっと疑問に残りました。
ーー記者会見をしたいという話をする中で、出てきた吉本興業の言葉
「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本が株主やから大丈夫やからと」言われました。何が大丈夫なのかわからないけれども、僕たちの言う事が、本当の気持ちが伝わるかどうか、、、
あまりにも闇が深すぎます。
この謝罪会見の後、各局が報道をしたのですが、このコメントを放送している番組は僕が見た中ではありませんでした。(ワイドナショーで東野幸治さんが、コメントでは述べられていました)
これだけの爆弾会見であっても、各TV局は吉本興業に忖度するのでしょうか?
ーー亮さんの吉本からの契約解除がこの会見中に発表されたようですが。
なぜ宮迫さんだけが契約解除されていたのか疑問に残っていましたが、この会見をその契約解除の理由とした吉本興業のしたたかさが垣間見えました。
ーーギャラの取り分も吉本との契約で決まっていないという話がありましたが、芸人でも契約があるべきではないかということについては?
「そこに関しては、デビューして間もない若手のギャラというのは非常にびっくりされるぐらい。僕たちも初めての舞台が300円とか、最初はそうです」
その後のコメントで吉本ブランドがあったからここまでやってこれたとのコメントもあるのですが、さすがに生活ができないような賃金形態、しかも書面での契約がされていないという事、もはや現代の流れとはまったく合っていないんじゃないかと思います。
まとめ
宮迫さんと亮さんの会見を見て、ブラック企業の典型的な特徴をいくつかまとめてみました。
今回の会見を聞いて、自分の会社と似てるんじゃないか?と感じた方もけっこういらっしゃるんじゃないでしょうか。
もちろん、反社会的勢力から金銭をもらっていた事を隠し、嘘をついていた事は問題です。
ただその後に事の重大さを知った宮迫さんと亮さんが吉本興業に会見をしたいと言った際の、「静観」のスタンスをとった事が最大の間違いだったのではないでしょうか。
お互いに最初に認めて、謝罪と今後どうしたら良いかのアクションをしていけば、ここまで芸人の方が追い込まれる事はなかったんじゃないでしょうか。
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