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- 有給があるけど全部使っちゃダメなの?
- 有給を取るときのマナーってあるの?
- できるだけ有給消化をしたいけど、取り方のコツを知りたい
有給休暇は労働者の権利ですので、有給が与えられた後であればそれを使うこと自体は何の問題もありません。
でも新入社員の場合は、会社に入って間もないため、どれくらいのペースで有給を使っていいのか迷ってしまうことがありますよね。
会社の風土や考え方によって有給が使いやすい、使いにくいということもあるでしょう。
ただ有給を取りやすいからといって、何も考えずにバンバンと有給を使ってしまうと自分の立場を悪くしてしまうこともあります。
本記事では、新入社員が有給を取る際に悩みやすいことや注意点について、人事歴10年の現役採用担当が解説していきます。
また、自分の立場を悪くすることなく、トラブルになりにくい有給の取り方についても解説していきますので、ぜひ最後まで読んでください。
有給休暇とは何か?
有給休暇、有給は、正式名称を「年次有給休暇」と言います。
これは賃金が支払われる休暇のことで、入社1年目の社員でも使うことが可能。
有給休暇を使うには、労働基準法で定められている以下の2つの条件を満たしている必要があります。
- 入社後6ヶ月経過している
- 6ヶ月間の出勤数が8割を超えている
新入社員でも多くの方が有給の権利が与えられるはずです。
- 有給取得の使用場面
- ・心身のリフレッシュ
・体調不良
・冠婚葬祭 など
新人が有給休暇を取る際の悩み
ただ、有給休暇を取ること自体に問題がないと言っても、新入社員という立場だと有給取得に関する悩みも出てきますよね。
有給を取る際の悩みは、主に会社の雰囲気や人間関係に関するものが多いのではないでしょうか。
- 有給取得に対する理解が会社にない
- 有給取得は認められていても忙しすぎて取れない
- 覚えることが多く1日休むと遅れを取る可能性がある
- 周りに迷惑がかかってしまう可能性がある
- 新入社員は有給を取らない暗黙の了解がある
有給取得は入社数年の従業員でも悩む場合が多いのですが、新入社員の場合はなおさら悩みが大きいです。
また、新入社員は覚えることも多く、「自分がいない間に自分だけ作業が遅れてしまうのでは?」と思い、有給を取ることに躊躇してしまう場合もあります。
周りがあまり有給を取らない社風の会社だと「自分が休んでいる日に陰口を言われたりしないだろうか…」と心配する人もいるでしょう。
中には「有給が取りづらい…」と考えてしまい、有給を取らずに1年、2年と働き続ける人もいるかもしれません。
でもそうなってしまうと、どんどん有給が取りづらくなってしまいます。
有給を取らずに働くことは、「彼は頑張っている」「仕事熱心」というような印象を上司や会社に持ってもらえるというメリットがあります。
でも本当にそれで良いんでしょうか?
そのような人だと一度思われてしまうと、
「彼は有給は使わなくてもいい人」
「休みよりも仕事を優先する熱心な人」
と認識されるようになり、休日や時間帯など関係なしに仕事を振られるようになります。
就業時間に近い時間帯に会議の予定を組まれたり、どうしても急だから土曜日に打ち合わせをしたい、と言われたりするかもしれません。
早いタイミングで昇給はするかもしれないですけどね…。
一度有給を取らないという雰囲気ができてしまうと、どんどん有給がとりにくくなってしまいます。
そうなると、本当に有給を取りたいタイミングで有給取得することができなくなってしまうかもしれません。
新人時代に有給を取っておくのは、必要なときに有給を取るためという意味でも大事なことなんです。
「そうは言っても実際に有給を取ると、ダメなやつという陰口を言われないか心配…」と思うかもしれません。
でも、実際のところは大きな問題になることや、それによってあなたに対する評価が変わることがない場合がほとんど。
かなり悩む部分なのですが、実は取り越し苦労というケースがほとんどなんですよ。
最初、ちょっとだけ何か言われる可能性はあるが、それ以降も仕事をしっかりしていれば何も言われなくなります。
ただし有給消化した日にフォローしてくれた先輩や同僚に対してお礼を言ったり、その分の手伝いをしてあげるということは大事です。
会社によっては「本当は有給取りたいけど、誰も取らないから自分も取りにくい…」と思っている人がたくさんいる場合もあります。
あなたが有給を取ることによって、会社全体が有給が取りやすい雰囲気になれば喜ぶ人も出てくるかもしれませんよね。
マナー違反の有給取得とデメリット
ただし、いくら有給が労働者の権利だからといって、何も考えずに使いすぎてしまうのはNG。
周りへの気遣いなく有給を使いすぎてしまうとマナー違反となってしまい、それがブーメランとなってあなたにとって不利な状況になってしまう危険もあります。
具体的には以下のような有給取得のケースなどです。
- 忙しい月末や月曜日に有給取得をする
- 突然の有給取得を繰り返す
- 年度の終わりに残った有給をまとめて取得
逆の立場に立ってみると、このような有給の取り方はイヤですよね。
一度くらいなら「何か事情があったのかも」と思ってもらえるかもしれません。
ただ、繰り返しこのような有給の取り方をしていると、あなた自身の状況が不利になってしまうでしょう。
ここでは何も考えることなく、社会人のマナーを逸した有給取得をしてしまうとどのような状況になるかを解説していきます。
- 同僚との間に仕事の差ができてしまう
- 会社や上司からの信用を失う
- 周りからの協力を得られなくなってしまう
①同僚との間に仕事の差ができてしまう
あなたが有給で休んでいる間も業務は進んでいきます。
先輩社員が仕事の進め方についての説明をする際、1人がいないからといって待ってもらえるということはありません。
それが一度であれば同僚に教えてもらえばいいかもしれませんが、二度三度になってくると、教える方にも質問する方にも負担がかかってくるようになるでしょう。
何度も続くとしっかりと教えてもらえなくなる可能性もありますよね。
そうなると以下のような状況に陥ってしまう可能性があります。
- 同僚に仕事で先を越される
- 周りと距離を感じる
- 仕事の進行状況に差が出る
新入社員のうちに学ぶことは仕事を進める上で大事な業務が多いので、周りと差が出てしまう恐れがあります。
有給を取る際は、自分の業務の進行状況に問題がないかどうか見極めることが大切です。
②会社や上司からの信用を失う
有給の使いすぎは、あなた自身の信用を失う可能性があります。
会社での仕事は1人で行う仕事があれば、チームで行っていくプロジェストも多くあるでしょう。
プロジェクトを納期までに完成させないといけない場合も多くでてくるはずです。
そんな時、他の従業員が仕事を頑張っている中で自分の休みを優先する人が出てくると、その人の信頼度はどんどん下がっていってしまいます。
自分勝手だと思われたり、協調性がない人間と思われてしまうので注意が必要です。
③周りからの協力を得られなくなってしまう
チームで行うプロジェクトがあるにも関わらず、たびたび有給を取っていると、同僚からのの信頼も落ちていってしまいます。
全体で方向性を決定しないといけない場合もあるかもしれませんし、あなたが何かを決定するポジションについている場合もあるかもしれません。
そのような状況で、あなたが有給をどんどん取っていくとそのプロジェクトはどうなるでしょうか。
前に進まないどころか、納期に間に合わせることさえもできなくなってしまう可能性も出てきます。
そのようになればあなたに対する信用はガタ落ちになりますし、誰もあなたを助けてくれなくなってしまうかもしれません。
有給休暇は権利はあっても、いつでも自由に取得できるものではありません。
やるべきこをやってこそ、初めて取得できるものだということは覚えておきましょう。
有給休暇が10倍取りやすくなるポイント
それではどのような有給の取り方が、良い有給の取り方なのかを解説していきましょう。
有給取得は休むタイミング、上司に話すタイミングなどが必要になってきます。
ちょっとしたポイントだけ押さえておけばスムーズに有給を取ることができるようになっていくはずですよ。
- 忙しい時期は避ける
- 周りと情報共有をしておく
- 一通りの仕事を早く覚える
- 上司・同僚に早めに伝える
- 普段からの態度や言葉遣いに注意する
- 自分の仕事を必ず終わらせておく
①忙しい時期は避ける
繁忙期は上司も自分の業務で手一杯になり、周囲を気にする余裕がなくなってしまう可能性もあります。
そのため、いつも以上にピリピリした雰囲気になっている場合もあるでしょう。
そのような雰囲気を中で有給を申請をしてしまうと、相手に悪い印象を与える可能性があるというのは想像できますよね。
有給自体は取れるかもしれませんが、ブツブツ言われる場合もあるかもしれませんし、露骨にイヤな顔をされる可能性もあります。
忙しい時期でない場合でも、上司の性格によってはプライベートなことが原因で不機嫌になっている場合があります。
そんなタイミングで有給の話を出すと100%いい顔はされませんので、タイミングをずらして話を切り出すようにしてくださいね。
会社には1年の間で忙しくなる時期があります。
業界にもよりますが年末年始や春の時期に忙しくなるのが一般的です。
有給取得を外した方がいい時期
- 決算月や追い込みのタイミング
- 4月(人事異動や新入社員の入社時期)
- 年末年始や夏休みなど長期休業期間明け
この時期は、休みたい気持ちをぐっとこらえて、逆に上司や先輩の仕事の手伝いをするのがオススメ。
一緒に困難に立ち向かう状況は、信頼関係の構築ができる可能性があります。
②周りと情報共有をしておく
有給の申請前後は、同じ部署の上司や先輩、同僚に業務の進行状況を含めて共有をしておきましょう。
自分がいないと業務が進まないという状態は、職場にとって困惑を生じてしまうためです。
情報共有ができていないと、業務の進行に遅れが生じたり、仕事の取引先や契約者への対応が疎かになってしまう可能性もあります。
情報共有をしていない場合は、結果として休暇中に出勤しないといけない状況になってしまうかもしれません。
そうなったら有給を取った意味がなくなってしまいますよね。
自分がいなくても問題がないように、早めに代行者へ伝えてたり、マニュアルを作成しておくなどお互いが困らないようにしておきましょう。
③一通りの仕事を早く覚える
有給を取りやすくするために、早くに仕事を覚えてある程度の業務を1人で行えるようになりましょう。
新入社員は上司や先輩に指導を受ける状態ですので、自分が休むことで相手や自分の業務に何かしらの影響がでてしまう恐れがあります。
- 指導スケジュールに変更の手間がかかる
- 仕事を覚えるのに時間がかかってしまう
- 上司が何度も同じ説明をしないといけなくなる
まだ仕事ができないような状態で有給を何日も使ってしまうのは、その後の業務を進めていく上で不利になってしまいます。
ある程度、自分1人で基本的な仕事ができるようになっていれば、大きなダメージを受けることはありません。
有給をスムーズに取得するためにも、誰よりも仕事を頑張り業務を覚えるようにしてください!
④上司・同僚に早めに伝える
有給取得の際は、今後の会社の動きをしっかりと把握し、余裕をもって相談しましょう。
有給に限らず急な話をされてしまうと誰でもイライラしたり、不機嫌になってしまう心理状況が働いてしまいやすいです。
また、自分勝手という印象も与えてしまう危険があります。
上司は、自分の仕事以外に周りの状況や今後の予定などの管理を行っていますので、直前の申請はしないようにするのが無難です。
申請希望日に休んでも問題ないか事前に確認しておくことで、上司もスケジュール管理がしやすくなります。
有給休暇の申請は、基本的に1ヶ月前を目安にしてみてください。。
一緒にメモを渡しておくことでトラブル回避ができますので、ぜひ試してみてください。
⑤普段からの態度や言葉遣いに注意する
会社のあなたに対する評価は仕事の出来具合だけではなく、普段の勤務態度や言葉遣いなども対象になっていることがほとんどです。
特に新入社員は入社してから期間が短く、一人ひとりの情報が少ないためより態度や言葉遣いには注意しましょう。
- 普段から挨拶をしっかりする
- 指導を受けた際は必ずお礼を言う
- 与えられた仕事はスピーディに遂行する
- 報連相を徹底する
普段何もないときのありのままの姿は、上司との信頼関係を築く上で非常に重要です。
挨拶だけでもする人としない人では見られ方は大きく変わってしまうもの。
上司との信頼関係があることによって、有給申請が言いやすくなったり聞き入れてもらいやすくなりますよ。
⑥自分の業務に支障が出ないようにする
毎日のルーティンワークがあるような人は、有給休暇の日にもその業務を行わないといけないというケースもあるでしょう。
その業務を行わないと他の従業員にも迷惑がかかってしまうような場合は、予め誰かにお願いをしたり、有給前日に翌日分までの業務を終わらせておく必要があります。
あなたが不在の日にトラブルが発生しないようにしておきましょう。
あらかじめそのように手を回しておけ気兼ねなく会社を休むことができます。
手伝ってもらった同僚には必ずお礼を言うのと、その人が有給を取る際にフォローしてあげるのを忘れないようにしてください。
そうすればお互いが気持ちよく休むことができるようになりますよ。
マナーを守りながら、積極的に有給取得をしよう!
今回は新卒で入社した社員の有給取得について解説してきました。
「新入社員だし、周りが誰も取らないから、有給が取りにくい…」
そう思うかもしれませんが、どこかのタイミングで有給を取らないと、どんどん有給が取れない雰囲気になってしまいます。
そうなると本当に有給を取らないといけないような時でも有給が取りにくくなり、悪いことをしているように感じてしまうようになるかもしれません。
有給休暇を取ることは悪いことでも何でもありませんし、休んだ分リフレッシュしてさらに頑張って仕事をすればいいだけです。
現在は年5回の有給消化の取得が義務付けられていますので、堂々と休みましょう。
ただし会社は1人でなく、他の従業員とともに仕事を進めるケースがほとんどです。
周りのことを考えずに、自分だけが自分勝手に有給を何回も取るのはマナー違反ですし、周りに迷惑がかかったり、あなたの立場が悪くなったりします。
気持ちよく有給休暇をとるためには、以下のポイントは押さえておきましょう。
有給取得時のチェックポイント
- 忙しい時期は避ける
- 周りと情報共有をしておく
- 一通りの仕事を早く覚える
- 上司・同僚に早めに伝える
- 普段からの態度や言葉遣いに注意する
- 自分の仕事を必ず終わらせておく
有給取得のマナーを守ることにより、円滑に仕事を進めることができるようになり、お互いに気持ちよく有給を取れるようになります。
今回の記事の内容を少し意識するだけで、思った以上に有給取得がスムーズになるはずですよ!
ぜひ次回有給取得時の参考にしてみてください。